捨てない!保育実習理論♪音楽【ゼロから覚える】徹底講座④

徹底講座④保育士試験
この記事は約7分で読めます。

今回は「変化記号」
♯や♭を取り上げます。

前回までの徹底講座①~③では、

  • 楽譜の読みかた(ト音記号・ヘ音記号)
  • ピアノの鍵盤の位置との関係
  • 試験に出る!3種類の音名と覚えかた

以上の内容をガッツリ学んできました。

ここまで学んできた音符はすべて
幹音 = 変化のない音でした。

幹音は、
おもにピアノの白い鍵盤の音ですが
(※全てではありません)、
ピアノには黒い鍵盤もありますよね。

この黒い鍵盤を表すときや、
曲によって高さや響きを変えるときなど、
音を変化させるために付ける記号を
変化記号といいます。

今回はいくつかある変化記号の中から、
保育士試験に出る変化記号にしぼって
ガッツリ解説します!

どんな変化記号がついても大丈夫なように
学んでいきましょう!

音の変化 ⇒「半音」を理解する

音の変化記号を覚える前に、
変化する単位のようなもの
⇒ 半音について理解しましょう。

まずはピアノの鍵盤で考えてみます。

ピアノは
白と黒の鍵盤が交互に並んでいるように見えますが、
よく見ると・・・
白と白の鍵盤が隣り合っている場所もあります。

鍵盤のしくみ

この並びかたに注意しながら、
音の進みかたを見ていくと・・・
「となりの音」とは、

実際のとなりの音とは

白い鍵盤と黒い鍵盤、すべて含めて
図のように赤線でつないだ音どうしが
「実際のとなりの音」となります。

この「実際のとなりの音」どうしが
半音の関係です。

鍵盤上での半音の関係

音が変化していくとき
「半音」が単位になりますので、
「半音」の関係はとっても重要です。

特に
「ミとファ」「シとド」も半音の関係
ということを、しっかり覚えて下さいね。

音が変化するときの単位となる
「半音」を理解する!!

「半音」変化する♯(シャープ)と♭(フラット)

「半音」のイメージはつかめましたか~?

ではいよいよ、
変化記号の意味と変化音の表しかた、
ピアノの鍵盤上の場所を
確認していきましょう。

♯(シャープ)をマスターしよう

音に♯(シャープ)をつけると
半音高い音」に変化します。

♯(シャープ)の書きかた

五線譜の音に♯(シャープ)記号をつける時は、
音のすぐ左に書きます。

♯がつくと
音の左がわに書く

時々、
音より離れたところに書く人がいますが、
シャープの横の2本線が、
音の高さと一致するように書きましょう。

♯(シャープ)をつけた音の鍵盤の場所は?

♯(シャープ)をつけると
音は「半音」高くなるので、
鍵盤上での音は、
右側に(高い方に)半音ずつ移動します。

♯がついた音の鍵盤の位置
「半音」ずつ → の方向に高くなる

「ミの♯」「ファの♯」は、
すぐとなりの白い鍵盤が「半音」高い音なので、
図のように
ミ♯=ファ 同じ場所」「シ♯=ド 同じ場所」
になります。

英語の音名と日本語の音名の表しかた

保育士試験では、
英語と日本語の音名でも問題が出るので、
両方の表記をおぼえる必要があります。

英語音名 アルファベット音名の右側に記号をつける
♯がついた英音名②
アルファベット音名の右側に♯をつける
日本語音名 音名の前に「嬰(えい)」と書く

ドの♯ ⇒ 嬰ハ  レの♯ ⇒ 嬰ニ  ミの♯ ⇒ 嬰ホ  ファの♯ ⇒ 嬰ヘ
ソの♯ ⇒ 嬰ト  ラの♯ ⇒ 嬰イ  シの♯ ⇒ 嬰ロ

※「嬰」って馴染みのない感じですが・・・
「♯(シャープ)」のこと!
・・・と覚えてしまいましょう。

♯(シャープ)のまとめ

  • 意味は「半音高くする」
  • 譜面上の音符には「左がわ」に書く
  • 英語音名には アルファベットの「右がわ」に書く
  • 日本語音名には 音名の前に「嬰」と書く
#の表記のまとめ

♭(フラット)をマスターしよう

五線譜の音に♭(フラット)をつける時は
「半音低い音」に変化します。

♭(フラット)の書きかた

五線譜の音に♭(フラット)記号をつける時は、
音のすぐ左に書きます。

♭の書きかた
音の左がわに書く

♭のお腹の部分が、ちょうど音と同じ幅で、
音と同じ高さになるように書きます。

♭(フラット)をつけた音の鍵盤の場所は?

♭(フラット)をつけると
音は「半音」低くなるので、
鍵盤上での音は、
左側に(低い方に)半音ずつ移動します。

♭が付いた音の鍵盤の位置
「半音」ずつ ←の方向に低くなる

「ファの♭」「ドの♭」は、
すぐとなりの白い鍵盤が「半音」低い音なので、
図のように
ファ♭=ミ 同じ場所」「ドの♭=シ 同じ場所」になります。

英語の音名と日本語の音名の表しかた

保育士試験では、
英語と日本語の音名でも問題が出るので、
両方の表記をおぼえる必要があります。

英語音名 アルファベット音名の右側に記号をつける
♭の英語音名表記
アルファベット音名の左側に♭をつける
日本語音名 音名の前に「変(へん)」と書く

ドの♭ ⇒ 変ハ  レのニ  ミのホ  ファの
ソのト  ラのイ  シの

♭(フラット)のまとめ

  • 意味は「半音低くする」
  • 譜面上の音符には「左がわ」に書く
  • 英語音名には アルファベットの「右がわ」に書く
  • 日本語音名には 音名の前に「変」と書く
♭の表記のまとめ

異名同音 ⇒ 音名は違うのに「同じ音」を知っておこう

楽譜上の音符や名前が違うのに、
ピアノの鍵盤の場所が同じ、
すなわち「同じ音」があります。

それは元の音に「変化記号」をつけて、
「半音」上げたり下げたりするから起きています。

異名同音
鍵盤の位置が同じでも「音名」が違いますね。

「異名同音」・・・と聞くと「難しそう~💦」
と思うかも知れませんが、
違う名前でも ⇒ 同じ音 と覚えて下さいね。

なんで、
2つも呼び名があるんですか~?

ややこしいから、
覚えやすい方だけ頭にいれようかなぁ・・・

HAPPY先生
はっぴい先生

基本的には、
シャープ系の曲には♯を、
フラット系の曲には♭を使うんです。

さらに「元の音を下げた」「元の音を上げた」
という意味があるので、
混ぜては使えないんですよ。

ますます混乱してきました・・・

HAPPY先生
はっぴい先生

この先の
「調」とか「コードネーム」などを学びながら
ゆっくり覚えていきましょう。

まずは♯と♭がこんがらがらないように
整理して覚えればOK
です!!

「異名同音」⇒ 音名は違うのに
「同じ音」が混じらないように整理して覚える

他の変化記号・・・## ♭♭ ♮

♯(シャープ)や♭(フラット)の他にも、
音を変化させる記号があります。

他の変化記号

譜面を読むうえでは大事な記号ですが、
私が過去問を分析したかぎりでは、
これらの記号は問題に出てきません。

しかし今後の問題で、
新しく出る可能性があるとしたら・・・
♮(ナチュラル)です。

♮(ナチュラル)の意味

変化記号(♯や♭など)の効力を取り消して、
もとの音に戻す記号です。

♮の効力①

臨時に変える目的でつけた変化記号の効力を、
次に打ち消したい時につけると、
もとの音に戻ります

♮(ナチュラル)は調号に対しても有効

調号がついた曲の中で、
 ※調号とは・・・徹底講座⑧参照
もともと付いている変化記号を
外したい時にも使います。

調号については、
この先の講座で取り扱いますね。

これまでの過去問では、
楽譜に♮がついた音は掲載されていたとしても、
♮の音そのものについて
質問されたことはありません。

しかし、
この先も出題されないとは限りませんので、
心に留めておいてくださいね。

まとめ 徹底講座④で覚えること

徹底講座④で学んだことをまとめます。

  • 変化記号を覚えるのに必要な「半音」の意味を知る
  • 「半音」変化する♯(シャープ)と♭(フラット)の意味
  • ♯(シャープ)と♭(フラット)が付いた音の表しかた
  • ♯(シャープ)と♭(フラット)が付いた音と
    ピアノの鍵盤の位置との関係
  • ♮(ナチュラル)とは
  • 「異名同音」
    ・・・「違う名前なのに同じ音」に気をつける

今回学んだことは、
すべて試験問題に取り組むときに必要なものばかりです。
分からなくなったら何回も繰り返してチェックして、
しっかり覚えてみて下さいね。

次回は、音符や休符について学びます。
平成30年の後期から
「リズム譜を見て楽曲名を答えよ」
という問題が出ています。

音符や休符を見て
「歌のフレーズ」を思いつくことが出来るように、
リズムを攻略していきましょう!