今回は「変化記号」
♯や♭を取り上げます。
前回までの徹底講座①~③では、
以上の内容をガッツリ学んできました。
ここまで学んできた音符はすべて
幹音 = 変化のない音でした。
幹音は、
おもにピアノの白い鍵盤の音ですが
(※全てではありません)、
ピアノには黒い鍵盤もありますよね。
この黒い鍵盤を表すときや、
曲によって高さや響きを変えるときなど、
音を変化させるために付ける記号を
変化記号といいます。
今回はいくつかある変化記号の中から、
保育士試験に出る変化記号にしぼって
ガッツリ解説します!
どんな変化記号がついても大丈夫なように
学んでいきましょう!
音の変化 ⇒「半音」を理解する
音の変化記号を覚える前に、
変化する単位のようなもの
⇒ 半音について理解しましょう。
まずはピアノの鍵盤で考えてみます。
ピアノは
白と黒の鍵盤が交互に並んでいるように見えますが、
よく見ると・・・
白と白の鍵盤が隣り合っている場所もあります。
この並びかたに注意しながら、
音の進みかたを見ていくと・・・
「となりの音」とは、
白い鍵盤と黒い鍵盤、すべて含めて、
図のように赤線でつないだ音どうしが
「実際のとなりの音」となります。
この「実際のとなりの音」どうしが
⇒ 半音の関係です。
音が変化していくとき
「半音」が単位になりますので、
「半音」の関係はとっても重要です。
特に
「ミとファ」「シとド」も半音の関係
ということを、しっかり覚えて下さいね。
「半音」を理解する!!
「半音」変化する♯(シャープ)と♭(フラット)
「半音」のイメージはつかめましたか~?
ではいよいよ、
変化記号の意味と変化音の表しかた、
ピアノの鍵盤上の場所を
確認していきましょう。
♯(シャープ)をマスターしよう
音に♯(シャープ)をつけると
「半音高い音」に変化します。
♯(シャープ)の書きかた
五線譜の音に♯(シャープ)記号をつける時は、
音のすぐ左に書きます。
時々、
音より離れたところに書く人がいますが、
シャープの横の2本線が、
音の高さと一致するように書きましょう。
♯(シャープ)をつけた音の鍵盤の場所は?
♯(シャープ)をつけると
音は「半音」高くなるので、
鍵盤上での音は、
右側に(高い方に)半音ずつ移動します。
「ミの♯」「ファの♯」は、
すぐとなりの白い鍵盤が「半音」高い音なので、
図のように
「ミ♯=ファ 同じ場所」「シ♯=ド 同じ場所」
になります。
英語の音名と日本語の音名の表しかた
保育士試験では、
英語と日本語の音名でも問題が出るので、
両方の表記をおぼえる必要があります。
英語音名 アルファベット音名の右側に記号をつける
日本語音名 音名の前に「嬰(えい)」と書く
ドの♯ ⇒ 嬰ハ レの♯ ⇒ 嬰ニ ミの♯ ⇒ 嬰ホ ファの♯ ⇒ 嬰ヘ
ソの♯ ⇒ 嬰ト ラの♯ ⇒ 嬰イ シの♯ ⇒ 嬰ロ
※「嬰」って馴染みのない感じですが・・・
「♯(シャープ)」のこと!
・・・と覚えてしまいましょう。
♯(シャープ)のまとめ
♭(フラット)をマスターしよう
五線譜の音に♭(フラット)をつける時は
「半音低い音」に変化します。
♭(フラット)の書きかた
五線譜の音に♭(フラット)記号をつける時は、
音のすぐ左に書きます。
♭のお腹の部分が、ちょうど音と同じ幅で、
音と同じ高さになるように書きます。
♭(フラット)をつけた音の鍵盤の場所は?
♭(フラット)をつけると
音は「半音」低くなるので、
鍵盤上での音は、
左側に(低い方に)半音ずつ移動します。
「ファの♭」「ドの♭」は、
すぐとなりの白い鍵盤が「半音」低い音なので、
図のように
「ファ♭=ミ 同じ場所」「ドの♭=シ 同じ場所」になります。
英語の音名と日本語の音名の表しかた
保育士試験では、
英語と日本語の音名でも問題が出るので、
両方の表記をおぼえる必要があります。
英語音名 アルファベット音名の右側に記号をつける
日本語音名 音名の前に「変(へん)」と書く
ドの♭ ⇒ 変ハ レの♭ ⇒ 変ニ ミの♭ ⇒ 変ホ ファの♭ ⇒ 変ヘ
ソの♭ ⇒ 変ト ラの♭ ⇒ 変イ シの♭ ⇒ 変ロ
♭(フラット)のまとめ
異名同音 ⇒ 音名は違うのに「同じ音」を知っておこう
楽譜上の音符や名前が違うのに、
ピアノの鍵盤の場所が同じ、
すなわち「同じ音」があります。
それは元の音に「変化記号」をつけて、
「半音」上げたり下げたりするから起きています。
「異名同音」・・・と聞くと「難しそう~💦」
と思うかも知れませんが、
違う名前でも ⇒ 同じ音 と覚えて下さいね。
なんで、
2つも呼び名があるんですか~?
ややこしいから、
覚えやすい方だけ頭にいれようかなぁ・・・
基本的には、
シャープ系の曲には♯を、
フラット系の曲には♭を使うんです。
さらに「元の音を下げた」「元の音を上げた」
という意味があるので、
混ぜては使えないんですよ。
ますます混乱してきました・・・
この先の
「調」とか「コードネーム」などを学びながら
ゆっくり覚えていきましょう。
まずは♯と♭がこんがらがらないように
整理して覚えればOKです!!
「同じ音」が混じらないように整理して覚える
他の変化記号・・・## ♭♭ ♮
♯(シャープ)や♭(フラット)の他にも、
音を変化させる記号があります。
譜面を読むうえでは大事な記号ですが、
私が過去問を分析したかぎりでは、
これらの記号は問題に出てきません。
しかし今後の問題で、
新しく出る可能性があるとしたら・・・
♮(ナチュラル)です。
♮(ナチュラル)の意味
変化記号(♯や♭など)の効力を取り消して、
もとの音に戻す記号です。
臨時に変える目的でつけた変化記号の効力を、
次に打ち消したい時につけると、
もとの音に戻ります。
♮(ナチュラル)は調号に対しても有効
調号がついた曲の中で、
※調号とは・・・徹底講座⑧参照
もともと付いている変化記号を
外したい時にも使います。
調号については、
この先の講座で取り扱いますね。
これまでの過去問では、
楽譜に♮がついた音は掲載されていたとしても、
♮の音そのものについて
質問されたことはありません。
しかし、
この先も出題されないとは限りませんので、
心に留めておいてくださいね。
まとめ 徹底講座④で覚えること
徹底講座④で学んだことをまとめます。
今回学んだことは、
すべて試験問題に取り組むときに必要なものばかりです。
分からなくなったら何回も繰り返してチェックして、
しっかり覚えてみて下さいね。
次回は、音符や休符について学びます。
平成30年の後期から
「リズム譜を見て楽曲名を答えよ」
という問題が出ています。
音符や休符を見て
「歌のフレーズ」を思いつくことが出来るように、
リズムを攻略していきましょう!