コードの2回目は
セブンスコード(4和音)を攻略します。
セブンスコードにも
たくさんの種類があります。
でも保育士試験の過去問を分析すると、
セブンスコードは2種類しか出ません。
①セブンス
②メジャーセブンス
この2つを覚えればOK!
前回の4つのトライアド(3和音)と合わせて
2つのセブンスコードを覚えることで、
コードは完ペキにですよ!
セブンスコードの音の構造と、
コードネームで音を組み立てる
・・・が出来るように解説していきます。
セブンスコード(4和音)とは
セブンスコードの基本的なしくみ
セブンスコードは、
トライアド(3和音)の上に、
さらに3度上に音を積み上げた和音です。
「トライアド」の3つの音は
3度ずつ積み上げられていましたね。
さらに「3度上」に4つめの音を重ねると、
4つの音がすべて「3度」の関係になります。
4つめの音の名まえ
4つ目にかさねた音は、
「根音」から7度の音程になっています。
なので「第7音」
英語で「セブンス(7th)」と呼ばれます。
4番目の音だから・・・
×「第4音」ではありません。
覚えるべきセブンスコード2選
保育士試験に出るのは、
「セブンス」と「メジャーセブンス」です。
2つのコードの違いと、
構造をしっかり見ていきましょう。
セブンス
組み立てかた
セブンスが出来るのは、必ず
トライアドが「メジャーコード」のとき。
他の「マイナーコード」や
「オーギュメントコード」「ディミニッシュコード」では
作れません。
メジャーコードに重ねる「第7音」は・・・
「根音」からやや遠くなるので、
考えかたが2通りあります。
【第7音の考えかた①】
メジャーコードの「第5音」から
「短3度」(鍵盤数4コ分)上の音
つまり「根音」から順番に
「長3度ー短3度ー短3度」と重ねると
出来上がります。
鍵盤数だと
「5+4+4」です。
【 第7音の考えかた②】
手順①=メジャーコードの「根音」を
オクターブ上にして考える
手順②=そのオクターブ上の音から
「長2度」(鍵盤数3コ)下の音が「第7音」
手順は多いのですが、
この方法もわりと人気があります。
とくにピアノの鍵盤上で
考えるときに分かりやすいですよ。
根音をひょいっとオクターブ上げて、
ちょいっと下げる・・・感覚です。
どちらかラクな方で覚えて下さいね。
コードネーム
「根音」に数字の「7」を書きます。
ホントは根音から「短7度」の音なので
「mainor」と表記されるところですが、
省略します。
例題1 セブンス「F7」を組み立てよう
「F7」ということは、
「根音」が「ファ」の「メジャーコード」に
「第7音」が重なっているのでしたね。
①まず、Fメジャーコードを書きます。
メジャーコードは、
スラスラ書けましたか~?
「長3度ー短3度」
鍵盤数だと「5+4」でしたね。
②「第7音」を重ねる
【考えかた①】【考えかた②】
どちらか得意なほうで!
できましたか~?
ここで注意です。
「第7音」を見つけるとき、
異名同音にならないように。
鍵盤の場所はおなじなのですが、
あくまで「3度ずつ」積み上げた音にしましょう。
「鍵盤の位置」を答える問題では、
場所が同じなのでOKです。
しかし表記としては
「3度」ずつ積み上げた音が正しいです。
例題2 セブンス「C♯7」を組み立てよう
平成29年前期の問題にでていました。
①まず「根音」がC♯の
「メジャーコード」を書きましょう。
ここで「裏ワザ」を紹介。
「根音」に♯や♭がついていて
分かりにくい場合、
はじめの手順として外して考えるとラクです。
特にCメジャーコードは、
たぶん自信満々で書けるのでは?
最初にCメジャーコードを確実に書いてから、
全体を「半音上げる」で書くとラク!!
②次にトライアドの上に
「第7音」を乗せましょう。
セブンスの「第7音」は・・・
考えかたの①②どちらかで考えましょう。
メジャーセブンス
組み立てかた
メジャーセブンスが出来るのは、
セブンスと同じで、
トライアドが「メジャーコード」のとき。
他の「マイナーコード」や
「オーギュメントコード」「ディミニッシュコード」では
作れません。
メジャーコードに重ねる「第7音」は
セブンスとは異なります。
「根音」からやや遠くなるので、
考えかたが2通りあります。
【第7音の考えかた①】
メジャーコードの「第5音」から
「長3度」(鍵盤数5コ分)上の音
つまり「根音」から順番に
「長3度ー短3度ー長3度」と重ねると
出来上がります。
鍵盤数だと
「5+4+5」です。
【 第7音の考えかた②】
手順①=メジャーコードの「根音」を
オクターブ上にして考える
手順②=そのオクターブ上の音から
「短2度」(鍵盤数2コ)下の音が「第7音」
→となりの鍵盤の音!!!
手順は多いのですが、
セブンスよりも一層ラクなんです。
根音のオクターブ上の音の、
なんと、すぐとなりの鍵盤の音!
根音をひょいっとオクターブ上げて、
すぐとなりに下げる・・・感覚です。
どちらかラクな方で覚えて下さいね。
コードネーム
「根音」に小文字の「maj」+数字の「7」
を書きます。
根音から「長7度」の音なので
「major(メジャー)」の略です。
他にも
CM7、C△7のような表記があります。
保育士試験では、
「maj7」の表記なのでコレを覚えましょう。
例題1 メジャーセブンス「Amaj7」を書こう
令和元年の後期の問題で出されました。
①まず「根音」Aの
「メジャーコード」を書きましょう。
メジャーコードは、
スラスラ書けましたか~?
「長3度ー短3度」
鍵盤数だと「5+4」でしたね。
②「第7音」を重ねる
【考えかた①】【考えかた②】
どちらか得意なほうで!
できましたか~?
ここで注意が2つ。
ひとつ目は「第7音」を見つけるとき、
異名同音にならないように。
例題の「ラ」の音を
となりの鍵盤に下げるとき、
「ラ♭」とならないように。
鍵盤の場所はおなじなのですが、
あくまで「3度ずつ」積み上げた音にしましょう。
「鍵盤の位置」を答える問題では、
場所が同じなのでOKです。
しかし表記としては
「3度」ずつ積み上げた音が正しいです。
ふたつ目は、
となりの音の間違いです。
白い鍵盤どうしが
「となりの音」とは限りません。
白い鍵盤と黒い鍵盤すべて合わせて、
半音ずつが「となりの音」です。
「ラ」のとなりは「ソ」ではなく、
「ソ♯」ですね。
例題2 メジャーセブンス「Fmaj7」を書こう
①まず「根音」Fの
「メジャーコード」を書きましょう。
Fメジャーコードは、
スラスラ書けますね?
②「第7音」を重ねる
【考えかた①】【考えかた②】
どちらか得意なほうで!
できましたか~?
この例題だと【考えかた②】の
「となりの音」が分かりやすいですね。
「ファとミ」は
白い鍵盤どうしで「となりの音」です。
【考えかた②】はピアノの鍵盤上で
考えるときに分かりやすいですね。
セブンスとメジャーセブンスの違い
下のトライアドが同じ「メジャーコード」で
違いは「第7音」のわずかな音程です。
つまり「半音」だけ、
ピアノの鍵盤ひとつ違うだけです。
ちょっとの違いなので、
まちがわないように注意してくださいね!
まとめ 覚えるべきセブンスコード(4和音)2選
保育士試験に出る、
セブンスコード(2和音)を2つ解説しました。
【覚えるべきセブンスコード(4和音)】
①セブンス(例:C7)
②メジャーセブンス(例:Cmaj7)
【特徴】
①セブンス
✓「メジャートライアド」+短3度(鍵盤数4コ)
✓「メジャートライアド」 +
根音の1オクターブ上ー長2度(鍵盤数3コ)
②メジャーセブンス
✓「メジャートライアド」+長3度(鍵盤数5コ)
✓「メジャートライアド」+
根音の1オクターブ上ー短2度(鍵盤数2コ)
→となりの音!
コードの種類 | 第7音の 考えかた① | 第7音の 考えかた② | |
1 | セブンス | メジャーコード + 短3度(鍵盤数4コ) | 根音の1オクターブ上の音 から 長2度(鍵盤3コ)下の音 |
2 | メジャーセブンス | メジャーコード + 長3度(鍵盤数5コ) | 根音の1オクターブ上の音 から 短2度(鍵盤2コ)下の音 →となりの鍵盤!! |
この表を、
まるっと覚えてしまいましょう。
考えかた①と②は、
アナタのやりやすい方でOKですよ!
この2つのセブンスコードと、
徹底講座⑨で学んだ4つのトライアド、
合わせて6つのコードさえ覚えれば完ペキです。
この先の「問題の解きかた講座」で
活かせるように覚えてみてくださいね!
次回はコードの補足で
「転回形」について解説します。
お楽しみに・・・